2007年6月5日火曜日

トルコの都市鉄道(1)概説

トルコは日本からはるかに離れているわりには、日本人にはなぜか親しみやすい国です。
このトルコには現在地下鉄が4都市(アンカラ、イスタンブール、イズミール、ブルサ)で運転されていて、トラム(トルコ語でトラムヴァイ)は、イスタンブール市では旧市街、新市街(観光用)のほかに郊外のアジア側のカドゥキョイの3ヶ所、コンヤ、アンタルヤ、アダナ、エスキシェヒルの5都市で稼動しています。そのほかに計画中の都市が3都市あり、それはカイセリ、サムソン、ウスパルタです。
 トルコの国内交通は都市間については鉄道よりもバスが主流です。トルコ国鉄は1856年に開通になり、日本より16年も歴史が古いのですが、日本の約2倍の面積の国土で人口は日本の約半分ですので、インフラ投資は道路に集中され、鉄道よりもバスが現在主流になっています。トルコの道路は実際に走ってみると思ったよりよく整備されていて、世界有数のバス大国とまでいわれるくらいバスのサービスは完備しているようです。
トルコの都市交通については、19世紀にトルコで市電を持つ都会は、イスタンブールとイズミールの2都市だけでした。現地で入手した絵葉書にトラムが描かれています。その後トルコは経済的にも非常に発展しましたが、都市交通の分野では従来はかなり立ち遅れていました。しかし最近になって上記のように急ピッチで都市交通も整備されてきました。現在の地下鉄4都市、トラム5都市はアジアではかなり上位にランクされる国だと私は思います。
2005年3月に「世界の地下鉄」の原稿調査のために、私はトルコの4都市の地下鉄の当時稼動していたすべての路線を、端から端まで乗車してきました。図にトルコ全図と地下鉄とトラムのある都市名を示します。

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